大量退職する団塊世代の中には、長年の都会暮らしを見直して、故郷で暮らす、あるいは気に入った地方で暮らすことを目指す人も多いと思われる。その際、何か職を見つけることができないと、経済基盤および人付き合いの面で支障が生じる。理想的には、かつて生まれ育った地域へ帰ってゆっくり田舎暮らしをするのが望ましいだろう。即ち、Uターン・Iターンである。そのような方を積極的に迎え入れようという企画を島根県教育委員会が開始した。2007年7月9日アサヒコム記事に紹介されている。大切なことが満載の記事なので、全文転載しておく(下記イタリック部)。
U・Iターン者を講師に 島根県教委
団塊世代が大量退職する時期を迎え、島根県教育委員会は今年度から、UターンやIターンを希望する教員免許取得者を講師として採用し始めた。経験者の補充に加え、人口減に悩む同県にとっては、定住促進につなげる狙いもある。予想以上に応募が多く、「1人か2人」という予定を大きく上回る21人を採用。採用者からは「小規模校だからこそかえって丁寧に指導できる」という声もあがっており、県教委は今後も続ける方針だ。
写真サッカー部員を指導する森郁夫さん(左)=島根県益田市の市立鎌手中学校で
65歳以下の人を対象に昨年11月、県のホームページや全国の県人会を通じて募集を始めた。今年2月には東京、大阪、広島で相談会も開いた。その結果、21都道府県と米国から計73人の応募があった。
面談で希望を聞き、勤務条件で折り合いがついた21人を採用した。内訳は常勤講師が17人、非常勤講師が4人。年齢は20代が12人と最も多く、50代が7人、40代と30代が1人ずつだった。担当者は「若い人の応募が多かったのは意外だったが、定住促進の趣旨にも合う」と喜んでいる。
東京の公立中学校に約30年間勤めていた森郁夫さん(56)は昨年、県西部の江津市に住む両親が介護の必要な状態になった。世話をしに帰省を重ねていたとき新聞で募集を知り、応募した。
4月、江津からは西に60キロほど離れた益田市立鎌手中学校に常勤講師として赴任した。保健体育と社会を教え、放課後はサッカー部を顧問として指導する。市内の教職員住宅に1人で暮らし、週末に車で1時間半かけ実家に帰る。
東京では生徒が数百人いる学校で勤務していたが、鎌手中は全校66人。給料は半分ほどに減ったが、「生徒一人ひとりの顔を毎日見ながら教えるのは新鮮だ」という。
常勤講師の任用期間は地方公務員法で最長1年と定められ、勤務を続けるには契約を結び直す必要がある。県教委の担当者は「若い人には、次は教員採用試験を受け、教諭として活躍してもらいたい」と話している。
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